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「この望みとともに」

  • mkbible
  • 2023年7月2日
  • 読了時間: 4分

説教ノート No.21                      2023.7.2

聖書箇所 ローマ人への手紙8章18節~25節


序 論

聖霊によって神の子とされた私たちには、御国とその富をキリストと共に相続する「共同相続人」の特権が与えられている。加えて「栄光をともに受けるために苦難をとともにしている」ことを確認し、「日々自分の十字架を負って、わたしに従って来 なさい。」とのキリストの言葉を強く意識した。聖化の途上にある私たちは様々な困難、試練、弱さ、肉の制約を経験して苦悩することもあるが、それでも栄化の希望は変わることがない。


本論1  現在の苦しみは (8:18)

 先ずパウロは、段落冒頭で「今の時の苦難」という表現で苦難の現実について語っている。そして、その視点が個人のレベルのことに限らず、地球世界、被造物全体を視野に入れた広大なものであることに驚かされる。先ず注目したいのが「今の時」という表現で、これは時計が刻む時間のことではなく、終末に対する現在のことである。そして、「終末」即ち「キリスト再臨」の時には信じる者の栄化が約束されているが、今はまだ苦難の時代であることを教えられているのである。私たちはこの終末的時代認識を見失ってはならない。ではその「苦難」とは何か。私たちはここに二重の意味があると理解することが出来る。一つは、罪赦された罪人の現実である内なる矛盾や誘惑との戦いであり、もう一つは信仰ゆえに経験する世との戦いの苦しみである。これが地上における現実であるが、それに対してパウロははっきりと「やがて私たちに啓示される栄光に比べれば取るに足りない」と断言する。将来の希望は今の苦しみを越えて、信仰者に忍耐と信仰を励まし続けるのである。栄光の希望。


本論2   被造物のうめきと希望 (8:19-22)

 さらにパウロは、実に壮大なスケールで終末における希望について説明を続ける。それは「被造物の回復」の希望である。私たちが「終末」という言葉を用いる時、それは単なる世の終わりではなく、まさに「回復」の時であることを見失ってはならない。パウロはそれを説明するために被造物の全てが虚無に服しうめき苦しんでいる表現している。これは人間が罪を犯したためにそれが自然界、他の被造物の全てが創造時の麗しい秩序や関係を失ってしまったということである。(創世記3:17参照)しかし、それがやがてイザヤ11章において預言されているように、弱肉強食、天災恐怖、死の環境破壊等々の脅威から解放され、麗しい秩序と調和が回復し、かつてのエデンの祝福が取り戻されるというのである。そして、その時は何時なのか。「神の子どもたちの現れ」の時である。これは言うまでもなくキリストの再臨の時であり、その時には「神の子ども」とされた私たちもキリストの栄光の姿に似せられて全ての被造物の前に立つことが出来るのである。(コロサイ3:4参照)私たちは、今この時をしっかりと信仰に立って終末的を見据え、将来に向けて歩み続けたいものである。


本論3 神の子のうめきと希望 (8:23-25)

 最後にパウロは、神の子とされているキリスト者の栄光の希望について説明している。本論1でも記述したとおり、私たちは既に救いを得ている者であるが、この肉体の制約の下にあるゆえに、日々現実の生活の中で自分の弱さと葛藤しうめきつつも、完成の時を待ち望んで聖化の途上を歩んでいるのである。パウロはこの信仰の完成の時、栄化のことを「からだの贖い」と表現している。驚くべき深遠な表現である。そして、その意味するところは、私たちがもはや罪を犯すことなく、矛盾や葛藤もなく、病むことも死ぬこともない、「復活のからだ」に栄化されることである。この事実がⅡコリント3:18に「私たちはみな、・・・栄光から栄光へと、主と同じかたちに姿を変えられていきます。」と明確に約束されている。私たちにはこの大いなる希望がある。またこの希望によって私たちの信仰は支えられ、うめき苦しみを経験しつつも、忍耐して待ち望むことができるのである。

それはちょうど醜い芋虫がやがて成長し美しい蝶に姿を変えて舞い上がるようである。私たちは、平凡な信仰生活の中でも、試練や困難に翻弄され、悲しみの中に沈むときがある。しかし、決して変わることのない天来の希望を見上げて歩み、ひたすら約束された完成の時を目指して進もうではないか。日々自分の十字架を負ってキリストに従って歩む私たちを、三位一体の神が力強く導いて下さる。ハレルヤ。


結 論

将来の希望は現在の信仰生活の力である。私たちはこの希望や力はどのようにして自分のものとして得ることが出来るのか。それは自分の弱さだけを見る視点からは生まれない。試練や困難を嘆くことからも得られない。それは、私たちにすでに与えられている救いの事実を喜び、聖霊の支配と導きにゆだね、完成の時をあこがれる信仰から生じるのである。私たちもこの望とともに生きて行こう。この希望は失望に終わることがない。

 

御言葉に対する応答の祈り

①栄化の希望を仰いで信仰の歩みを進めよう。         

②救いの事実と完成の約束を感謝し喜ぼう。

 

次回説教

 聖書箇所 ローマ8:26~39

 説教題  「圧倒的な勝利へ」


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