「徳を高めるために」
説教ノート No.31 2026.3.22 聖書箇所 コリント人への手紙 第一 14章1~19節 ■ 序 論 これまで12章では御霊の 賜物の多様性とその一致・一体性 についての教え、そして、続く13章においてその裏付けとなる 愛の重要性 について具体的に解き明かされてきた。この14章に入ってコリント教会における課題であった 「異言」 と 「預言」 の混乱に対して的確な回答がなされている。その中心的な考え方は 「徳を高めるため」 ということであるが、これこそキリストの教会が成長・成熟に向かうための要と言えよう。私たちの大切な確認としよう。 ■ 本論1 異言と預言をめぐって (14:1-6) 先ずパウロは14章冒頭で 「愛を追い求めなさい」(1節) と語り前13章全体の結論を結び付けている。これは今後における14章の展開の基盤であると言えよう。この 「愛」 を基礎として御霊の賜物はそれぞれ豊かな役割を果たし教会の一体性を形作るのである。ここに教会の本質的姿が明確に表現されており、また私たちが意識し
「愛に育まれ」
説教ノート No.30 2026.3.8 聖書箇所 コリント人への手紙 第一 13章1~13節 ■ 序 論 パウロは12章において賜物の多様性と一体性について論じつつ、さらに 「よりすぐれた賜物を熱心に求めなさい(31節)」 と語った。この 「よりすぐれた賜物」 とは何か。それをこの13章において明確に解き明かし、それが 「愛」 であること指し示し、愛こそ全ての賜物を真に生かす原動力であり、愛がなければ全てのものが根本的に意味を失ってしまうことを教えている。これを教会を意識しながら考えてみよう。 ■ 本論1 愛に育まれー愛の裏付けー (13:1-3) パウロは先ず、12章において提示した 「御霊の賜物」 のいずれのものを与えられていたとしても、そこに愛がなければその賜物は無に等しいと声を大にして強調している。たとえ異言の賜物で語ってもそこに愛の裏付けがなければ、礼拝者を興奮させるために用いた異教神殿のシンバルと同じであり、預言、奥義、知識、信仰という優れた賜物があっても、やはり愛がなければ何の値
「キリストのからだとして」
説教ノート No.29 2026.3.1 聖書箇所 コリント人への手紙 第一 12章12~31節 ■ 序 論 前段落において、教会に与えられた御霊の賜物には 「同じ一つの御霊」 による統一性があり、キリストのからだである教会に連なる一人ひとりには 多様な御霊の賜物 が与えられていることを学んだ。続いてパウロは、教会の本質である 「多様性」 と 「統一性(一体性)」 についてさらに掘り下げて詳細な説明を加えている。キリストの教会が 「キリストのからだ」 として機能するために何が必要かを私たちも学ぼう。 ■ 本論1 多様性における一致 (12:12-17) 先ずパウロは最も有機的な組織体である人間の身体、即ち 「からだ」 の概念を用いて教会の本質を語り、一つのからだでありながそこには多くの部分があり、多くの部分があっても一つからだであると説明している。その意図は、コリント教会に連なる兄弟姉妹は互いにそれぞれの賜物を重んじ合い、一致して生きるようにとのチャレンジであった。同教会には使徒の優劣をあげつ